子どもが大好きで色んな場面で活躍する「お歌」や「手遊び」。保育士や幼稚園教諭の皆さんはたくさん知っておききたいですよね!今回はその中からまな&ゆうの二人が「赤とんぼ」を実演してくれます。ぜひ動画でチェックしてみてください。
実演のポイント
「赤とんぼ」は、ゆったりした三拍子の節内で語りかけるように歌うことで、夕焼けの風景や郷愁の情景を深く味わえる童謡です。
実演では、冒頭の「夕焼け小焼けの赤とんぼ」では両手を広げて赤とんぼをイメージし、「負われて見たのはいつの日か」ではキョロキョロと見上げるような動きを取り入れると動きと歌詞の結びつきが高まります。
メロディの音域に幅があるため、保育者は無理のない音域で優しく歌唱し、子どもたちにもゆったりとした声量で伝える工夫が必要です。
情景が浮かぶように表情や声の強弱をつけることで、想像力・語彙・静かな集中力を育てる時間として活用できます。
実演:まな&ゆう
対象年齢
3歳児/4歳児/5歳児
歌詞にある言葉(「夕焼け」「故郷」「おねえさん」など)や物語性を理解するには、3歳以降の言葉と世界への理解力が必要です。
年齢が上がるほど、歌詞に込められた郷愁や自然の情景を感じ取る力が育まれます。
年齢別の「ねらい」
⚫︎3歳児:
夕暮れの自然の情景や赤とんぼに親しみながら、歌を通じた情緒体験を得る。
⚫︎4歳児:
歌詞の意味(誰が誰を想っているのか)を感じとることで、言葉の世界への理解を深める。
⚫︎5歳児:
詩的な表現に触れ、故郷や自然とのつながりを想像し、共感力や情感を育む
年齢別の「導入の仕方」
⚫︎3歳児:
「ゆうやけ小焼けってどんな空の色かな?」と問いかけ、絵や写真を使って導入。
⚫︎4歳児:
「昔、夕方になると赤とんぼが飛んでいたんだよ」と実体験や昔話に結びつけて導入。
⚫︎5歳児:
「三木露風さんがこの曲で伝えたかった気持ちは何だろう?」と詩の背景に触れて導入。
「赤とんぼ」について
「赤とんぼ」は、日本を代表する童謡として広く愛されています。
夕焼け空に浮かぶ赤とんぼと、幼い頃を思い出す「姉や」の姿が、短い歌詞の中に深い郷愁や情景を感じさせます。
三番には作者の切ない心情が込められており、省略せずに伝えることで、子どもたちに思い出や自然、人とのつながりについて考えるきっかけにもなります。
ゆっくりと語りかけるように歌い、静かな集中の中で自然観察や感情の理解を促す、大切な情緒教育の一曲です。
おすすめの季節や月
秋(9〜10月)
特に初秋の夕暮れや田んぼの風景とリンクしやすく、季節感ある歌として自然探索や行事とも合わせやすいです。
歌詞
ゆうやけこやけの 赤とんぼ
追われてみたのは いつの日か
やまのはたけの くわのみを
こかごにつんだは まぼろしか
じゅうごでねえやは よめにゆき
おさとのたよりも たえはてた
ゆうやねこやけの 赤とんぼ
止まっているよ さをのさき
作詞・作曲
作詞:三木露風
作曲:山田耕筰